「最近の若い者は…」(2)
3月 5th, 2010
企業競争は生き残りの戦いだと言われる。まさに、明日の飯の種を蓄積するための、利益競争である。現代、およそ80%の企業が赤字経営だといわれる。会社は赤字、個人は黒字…理解に苦しむが、現実問題、実際は大にしてある現実なのだ。働く人間全員が、会社状況と自分の生活を直結して考えられれば、ほとんどの会社が好転するのではないかと思う。
人間は誰しもビジネスの真っ只中にいる。あらゆるビジネスの混在する中で生きている。
だって、お金を使わない人はいないから。専業主婦がスーパーで野菜を買うのも、八百屋が野菜を売るのも、家を買うのも売るのも、両者ともビジネスとして捉えられるはずである。安く買えば利益になる。安く売れば利益が減る。ややもすると赤字になる。
買い物上手とは、ビジネス上手に置き換えられないか…。結句、私は生きること即ちビジネスであると思う。ただ環境が分かりやすい個人なのか、複雑に見える、もしくは意図的に複雑に見る…の違いだけである。
個別面談のときに寝る人はいない。集団になればいつも寝ている人がいる。要は注意力や、集中力、つまり意識によるものだと思う。
人は自分個人の問題しか考えられない習性がある。だからこそ、周りを見て動ける人だったり、気遣いが出来る人は優秀な人になれる。ということは、会社という集団の中においても、全ての問題を常に自分の問題に置き換えられるレベルの高さを持てば、出世も出来るし会社も伸びる。とは言えないだろうか…?
高度成長の時代、団塊の世代と言われた、日本の最高貢献者…皆、終身で働き抜き、会社を自分の手で伸ばしてきた。便利なものは無い。自分の問題として会社を捉え、努力と苦労を当たり前として、高度成長という時代を築いた。
昔の人は強い。今の人は弱い。自分にとっての未来は、自分の努力だけで切り開いてきた。今は極限まで、もしくは出来るだけ自分の努力を少なく、目的を達成しようとする時代である。自分がやらなくても、誰かが道を切り開いてくれるのを待てば良い。
便利な時代が、当事者意識を持てない時代を作った。会社にとっては、何とも不便な世の中である。
井若 浩
カテゴリー: 人事・組織・育成・採用, 経営相談